「ガラパゴス到着まで荷物ピックアップする必要ないですよ」は嘘である

「ガラパゴス到着まで荷物ピックアップする必要ないですよ」は嘘である アイキャッチ」

あの時の航空会社の職員さん、お元気ですか?
おかげで大変な苦労をしましたよ。
でもありがたく注意喚起のネタにさせて頂きますわね。

ガラパゴス諸島へ行ってみたいな、と思う皆様。
日本からガラパゴスへ行く航路はいくつかあります。

成田空港発で、アメリカ経由かメキシコ経由、はたまたオランダ経由…。

私はこの時、メキシコ経由でアエロメヒコにお世話になりました。
この場合ルートは
成田→メキシコシティ→キト→ガラパゴス(Seymour空港)※ガラパゴスにはSan Cristobal空港もありますが、基本的にSeymour空港がよく利用されます。
となります。

メキシコシティからキトへ向かう時、アエロメヒコのチェックインカウンターで職員のお兄さんが
「キト到着後、預け入れ荷物をピックアップする必要はありません。ガラパゴスまでお送り致します。」
と私に言いました。
キトからガラパゴスまでは違う航空会社だし、国内線になるけど、ピックアップしなくていいんだ!ラッキー!とウキウキでスーツケースを預けたのでございます。

ウキウキだったのでございますよ…。

そして、言われた通りキトでスーツケースをピックアップせずに国内線に乗り換え、無事にガラパゴスに到着しました。

エクアドル本土とガラパゴス諸島を結ぶ国内線旅客機
タラップで飛行機を降りるという、首相や大統領の気分に浸れる経験…。

国内線旅客機を降りて、Seymour空港建物へと歩く
VIP気分でタラップを降りたら、歩いて目の前の空港へ。

Seymour空港、入島カウンターへと並ぶ冽
空港内に入ったらまずは入島管理カウンターへ。
キトもしくはグアヤキルの空港で搭乗手続き時に手渡された入島管理カードとパスポートを提示し、入島料100ドル(2017年時点)を現金で支払います。

そこを越えればガラパゴス入島手続き完了、大変お疲れ様でした!
奥のバゲージ・クレームで預け入れ荷物を引き取って、さあ旅の始まりです♪

…と申し上げたかったのですが。

私のスーツケース、待てど暮らせど出てきません。

焦って空港の人に聞いてみると、
「そりゃキトでピックアップしてないなら当たり前じゃない」
ですと。

おおおおおオオオオオ…。

確かに、考えてみればでございますよ。
入島における検疫や管理が厳しいガラパゴスへの飛行機に乗る前には、搭乗者立ち会いで預け入れ荷物含む全ての荷物検査を受けなくてはいけないのです。
ですから、キトでスーツケースのピックアップ無しで荷物検査を受けることも無くガラパゴスに荷物が送られるなんて、うまい話があるわけがないのでございます。

「で、でも、メキシコのアエロメヒコのカウンターで、キトで荷物のピックアップの必要ないって言われました!」

と食い下がってみると、

「や、でもうちはアエロメヒコじゃないし」

とのこと。ごもっともである。

要は、有責であるのは私なので、自分でキトまで取りに行かねばならぬそうなのです。

せっかくガラパゴスに着いたばかりなのに!
ガラパゴスへの国内線の料金高いんだよ!
ガラパゴスの土も踏めないまま、とんぼ帰りでまたキトに戻るなんて!

この時不幸中の幸いだったのが、私は3度目のガラパゴス訪問であったこと。
再訪を連絡しておいた現地の友人が、空港まで私を迎えにきてくれていたのです。

再会を喜ぶ間もなく、焦っていた私は友人にこのピンチを報告すると
「姉がキトの空港職員と友達だから、代わりに掛け合います!」
と係員に申し出てくれました。
その瞬間、係員
「あら、そうなの?じゃあOK!今からロストバゲージ手続きしましょう♪」

…あっさり対応変わりすぎじゃないですか。

「アミーゴ」の力ってこんなに偉大なのですか。

ということですぐにパスポートのコピーをとられ、スーツケースの特徴等を聞かれていきます。
係員「中身、何が入っているか教えてください」
私 「そうですね、やはり服ですとか
係員「(私の服装をチラっと見て)もっと価値のありそうなものは」
私 「大量の日焼け止め
係員「
私 「
係員「もっと他に何かないの」
私 「ダイビングに使うマスク」
係員「OH
私 「同じくダイビングに使うグローブ」
係員「OOOOHHHHH…

係員、眉毛をものすんごいハの字にしながら記入しています。
ダイビング用品がよほど憐憫の情を催させたらしい。
しかしそれより、私の服がまるで価値のないものとしてあしらわれたことが誠にショック。

それを終えると荷物の引換券を手渡され、まあ今日はよく休みなよと空港から解放され(まだ午前中である)、とりあえず目的地のサンタ・クルス島に向かいました。


翌日の夕方、私のスーツケースが友人宅にデリバリーされました。
無事デリバリーされたスーツケース
荷物番号など書かれた用紙が付いていました。
ちなみに、受取の際引換券は全く必要ありませんでした。

私は大変運に恵まれた為、このような結果に落ち着きましたが…
この時がもし、初めてのガラパゴス渡航で頼るつてもなかったらと思うと今でも本当にぞっとします。
皆様はどうか、途中中継地で「ピックアップの必要はない」と言われても、絶対に鵜呑みにしないでくださいね。

エクアドルに入国した時点で、何が何でも預け入れ荷物はピックアップしましょう。

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ABOUTこの記事をかいた人

ガラパゴスバットフィッシュ愛好家、NPO法人日本ガラパゴスの会スタッフ。著書『バットフィッシュ 世界一のなぞカワくん― ガラパゴスの秘魚』(さくら舎) 。 たまたま本で見たガラパゴスバットフィッシュに大恋愛し、大学在学中に2度ガラパゴス諸島に渡航、バットフィッシュを観察。 卒業後は、ガラパゴス諸島のチャールズ・ダーウィン研究所のボランティアスタッフとして活動。およそ1年半をガラパゴス諸島及びエクアドル本土で生活した。現在、ガラパゴスバットフィッシュやガラパゴス諸島に関する寄稿、トーク、講演、メディア出演等を行っている。