【聞きづらい】結局、あの出張時にガラパゴスバットフィッシュに会えたの?【触れていいのか】

【聞きづらい】結局、あの出張時にガラパゴスバットフィッシュに会えたの?【触れていいのか】 アイキャッチ

おい、あの話はどうなった

昨年11月から12月のガラパゴス出張時、私は本ブログでこう述べていました↓

【仕事で】懐かしのサンタ・クルス島にいます【ガラパゴス】

「私が潜る日時、そのお力でガラパゴスバットフィッシュに招集をかけてください。
3年という会えなかった歳月。
私の魂はもどかしさで身をよじり続け、もうちぎれてしまいそうだった。
その長かった歳月も、一目彼の赤く美しい濡れた唇を見られれば埋められる。
だから…
だからァッ………!
~to be continued~」
…このブログ記事投下から7ヶ月。
この熱い思いの結果がいまだ発表されていないではありませんか。
これではブログ読者の皆様に、筆者は大失恋を遂げたと推測されても仕方がありません。
バットフィッシャーアキコの3年ぶりの逢瀬は叶ったのか否か、きちんとご報告させていただきます。

望みは実に薄かった

ガラパゴスバットフィッシュがダイビングで最もよく見られるシーズンは水温の低い8月・9月。
しかし私が今回潜れたのは海水温の上昇が既に始まっている11月後半でした。

《ガラパゴスバットフィッシュの基本情報はこちらをご覧ください》

ABOUT GALAPAGOS BATFISH


ですから正直潜る前から、会える確率は低いだろうと思っていました。
それでもせっかく彼のお膝元へ参れて、しかもダイビングするチャンスがあったのです。

バットフィッシャーとしてそこは、一縷の望みにかけてこの身を海に投げ出すのが当然でございますわ。

さっそくダイビングセンターへ行き、バットフィッシュに遭遇できるダイビングポイントに船を出す日はいつか相談しに行きました。
ガラパゴスの各ダイビングショップは曜日ごとにデイツアーを開催するダイブサイトが決まっています。
今回私が利用したサンタ・クルス島のAcademy Bay Diving Center(信頼できる良いショップです!)では、月曜日と火曜日がバットフィッシュチャンスとのこと。 ※2019年11月時点
今回私がダイビングできる現地待機期間は2週間だったので、月曜日と火曜日×2週=合計4日のチャンスを予約しました。

《ガラパゴス諸島でのダイビング情報はこちらをご覧ください》

ガラパゴス諸島でダイビングするには?初心者でも安心徹底解説!

ドキドキの1週目、月曜日

ついにその時が来た…待ちに待った月曜日。
「いまだにバットフィッシュ大好き人間なのかよ!」

と3年ぶりに再会したダイビングガイドのバイロン氏に船上で驚かれます。そうです、わたしがへんなおばさんです。

いざ潜ってみると、思ったほど水温は高くありませんでした。
これはベストシーズンである8月9月のコンディションとさほど変わりないのでは!と期待に胸を膨らませ泳ぎ始めたものの、全然バットフィッシュが見つからない。

血眼で海底ばかり見つめ続けて30分が経過、脳内で蛍の光が流れ始め「あ、今日はもうだめだな」と悟ります。
そう、たとえベストシーズンであろうと1ダイブで1バット出会えればラッキーなレア魚。
こういう時は潔くあきらめ、明日に向けて気持ちを切り替えるしかありません。

海藻に両手をつっこむウミガメ

ということでウミガメなどを眺めて落ち着くとし、さぁ45分も経ったしそろそろ浮上ですかね、という空気が流れはじめたその時

2019年第1バット

い、いらした…!

あああああ!!
3年ぶりいいいいいいいい!!
あなたに恋するモンゴロイドのへんなおばさんです!覚えていますか!
なんだか呆気にとられていますね!ご迷惑でしたか!
しかし私そろそろ浮上しなければならないのでここらで失礼いたしますね!ごきげんよう!

そして私は幸せな浮上を遂げました。

あぁ、まさか11月の海であなたに会えるなんて…この調子なら明日もあなたに出会えそう。

勢いよそのままに…火曜日

昨日潜ったポイントとは異なる島でのダイビング。
船に乗ってからガイドのバイロンからこっそりある問題を告げられます。


「今日のポイントは海底が深い。だからバットフィッシュに出会うには水深30mまで降りる必要があるけど、一緒に潜る他のダイバーたちがそれをOKするかどうか…。」

通常、ダイビングで潜るのは水深20m前後まで。
それが30mとなると水圧の関係で窒素酔いや減圧症を引き起こすリスクがあり、注意する必要があるのです。
私はバットフィッシュ捜索で水深30mは何度も経験しているため覚悟はできていますが、このダイビングのお客さんは私だけではない。
今日一緒のチームで潜ることになっているアメリカ人のご夫婦と相談しなければ…!

私の潜りたいという意思を確認したバイロンは、続いてアメリカ人ご夫婦に話を持ち掛けました。
「こちらの人はバットフィッシュが大好きで、今日もそれを見に来たんだ。そのために水深30mの水底まで降りられればと思うんだけど、どうでsy」

「NO」

バイロンが要件を告げ終える前に叩きつけられた、力強いNO。
ここが世界大拒否選手権の会場であったら、入賞は軽く狙えそうな模範的なNO。
そうですよね、誰だってそんな深いところいきたくないですよね…。

ということでダイビング開始前から本日のバットフィッシュチャレンジ終了です。皆様大変お疲れ様でした。

仏のように目を閉じて気持ちを切り替えようとしていたところ、バイロンともう一人のガイドのレオが何やら話し合い、そして例のご夫婦とも話し合い、戻ってきました。

「アキコ。ご夫婦は冒頭レオのチームと一緒に潜ってもらうことにするから、まず2人でさっと30mまで潜って捜索して、見つけて気が済んだらご夫婦のもとまで浮上して合流しよう。」

この日のダイビングのお客さんは私含め6人。
それをバイロンチームとレオチームで3人ずつに分かれてダイビングする予定だったのです。
そこを、冒頭私とバイロンがバットフィッシュ捜索している間だけアメリカ人ご夫婦にはレオチームに加入していただく方針に転換してくださったのでした。

なんと機転が効くのでしょう。
感動で驚きながら大感謝を述べると
「いや…何年も前から強烈なバットフィッシュ好きだって知っちゃってるから…ねぇ?」
と、私から不可抗力を感じた旨を匂わされてしまいました。
図らずも、大変ご迷惑をお掛けいたします。

というわけで捜索開始…しかし

全員でボートから海にエントリー後、アメリカ人ご夫婦に「またのちほど!」とボディランゲージで挨拶し、バイロンと海底30mへと出発しました。
ご夫婦にもレオチームの皆様にもご迷惑がかかってしまうから早く見つけないと…とふたりで海底を見つめながら泳いでいると、何やら気配を感じるのです。

振り返ってみると隣にご夫婦。

えっ!ちがう!お二人はレオチームと一緒に行ってくださればよいのです!
それにもうすぐ、あなた方が恐れていた水深30mに到達してしまいます!
バイロンがお二人にレオチームと一緒に行ってとハンドサインで伝えますが、これが全く伝わらない。

どうやら船上にいた段階から上手く伝わっていなかったようで、可哀想にお二人は私の道連れになってしまったのでした。
もう今更お引き取りいただくのも…ということで、結局4人でバットフィッシュ探しをすることになりました。

すると

2019年第2バット

いらしたわ!

2019年第3バット

なんとさらに、もうおひとかた!!

Aaaaaaaahhhhhhh!!
深い深い30mまで!本当に足を運んでよかったです!
やっぱりあなたたちにとって!
こういう地に足が着くところが!いいですよね!堅実ですよね!
泳いで無駄にエネルギー消費することなく!止まっていられますものね!

大興奮で写真を撮ったあとふと我に返って隣を見ると、そこにはめちゃくちゃ楽しそうに前のめり姿勢でバットフィッシュを観察するご夫婦の姿が。

そしてダイビング後、船に戻って開口一番「あの魚、ファビュラスだった!見られてよかった!」とおっしゃったのもご夫婦。
道連れにする結果になってしまい申し訳なかったですが、喜んでいただけて私も嬉しくなりました。
図らずもガラパゴスバットフィッシュファンが増えたぞ、とニヤニヤしながら撮影した写真を船内でご夫婦にお見せし、盛り上がったのでした。

いよいよラストチャンス、第2週目

単刀直入に申し上げましょう。

2週目は月曜日、火曜日ともにバットフィッシュは見られませんでした…。

それはなぜか。
この週は1週目より水温が1度高かったからです。

1度ですよ?たった1度。
それが彼らにとっては大きな差なのです。
ガラパゴスバットフィッシュは低い水温を好む魚。

季節柄水温の上昇が始まった11月、ダイビングで見られる水深に現れる限界が訪れたようでした。

せっかく潜ったのに会えなかった…と落ち込みましたが、4回あったチャンスの半分は出会えた、滞在があと1週間遅れていたら一度も出会えなかったんだぞ、こんな幸運な出来事あるか?と考えると単純な私は一気にニコニコしてくるわけでございます。

最終結果

この度の滞在で新たに3バットに出会い、私の人生累計遭遇バットフィッシュ数は55バットとなりました。

はあああああ、嬉しい!
私は個人的な目標として「生涯最低100バット」と掲げているのですが、こうして折り返し地点を越えられたのは大きな喜びですね。
この世界的なコロナ禍で、次回いつガラパゴス諸島への
渡航が叶いガラパゴスバットフィッシュのご尊顔を拝めるのかわからない状況ですが、着実に前進できていることを心の支えにして参りたいと思います。


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ABOUTこの記事をかいた人

ガラパゴスバットフィッシュ愛好家、NPO法人日本ガラパゴスの会スタッフ。たまたま本で見たガラパゴスバットフィッシュに大恋愛し、大学在学中に2度ガラパゴス諸島に渡航、バットフィッシュを観察。 卒業後は、ガラパゴス諸島のチャールズ・ダーウィン研究所のボランティアスタッフとして活動。およそ1年半をガラパゴス諸島及びエクアドル本土で生活した。現在、ガラパゴスバットフィッシュやガラパゴス諸島に関する寄稿、トーク、講演を行っている。