魚も自己主張する?

魚も自己主張する? アイキャッチ

皆様にとって魚はどんなイメージですか?
寿司に刺身といった「食」を連想する方が多いと思います。
そんな食材イメージが強く愛玩動物の印象もない魚に、「感情や知能なんて…」と考える方が一般的なのかもしれません。

私は生物学者ではありません。きちんとした実験に基づくデータは持っていません。
ですが…
魚を飼育されている方、ダイビングやシュノーケリングをされる方、水族館が好きな方、漁師の方…私の申し上げたいことお察しですよね?
「いやいや、魚にも感情や知能がある」と思いませんか?

私は元々生き物好きなこともあり以前からそう考えておりましたが、ダイバーになってより一層確信を持つようになりました。
今回はガラパゴス諸島で遭遇したキャラの濃ゆいある魚のエピソードを取り上げたいと思います。

見た目はこんにゃく風?

ガラパゴス諸島でダイビングすれば、1ダイブで何匹も見かけるレベルの必ず会える魚。
すべらかでぽよぽよしたボディが特徴的な、イソギンポ科のパナミックファングドブレニー(ラージバンデッドブレニー)
平均15cm程度ですが、25cmほどの大きく育った個体もよく見かけます。

パナミックファングドブレニー 横から

この魚は臆病なのか、近づいて写真を撮ろうとするとすぐに逃げてしまいます。

が。

こちらを確認するパナミックファングドブレニー

逃げたと見せかけて、少し離れたところで立ち止まりこちらを見つめてきます。
この様子についふふっと笑ってしまいます。

思わぬ登場にびっくり

「カメラを向けられるのは苦手だけど、だからといって全く無視されるのも寂しい。」
そんな微妙な心情がこの魚にはあるのかな?と思った出来事がありました。

このパナミックファングドブレニーは写真を撮ろうとすると逃げてしまいがちな上、見飽きてしまうほど沢山いるため、ガラパゴス諸島でダイビングを重ねているとわざわざカメラを向けようと思わなくなってきます。

ある日、とても良い位置に一匹のヒメゴンべが佇んでいたのでこれは写真映えするとカメラを構えました。
そしてシャッターを押して出来上がった写真がこちらです。


ヒメゴンべの手前に入り込んできたパナミックファングドブレニー

…えっ?

そう、シャッターを押す瞬間に突然この魚はにゅるんとすべり込んできたのです。
しかも、主役を差し置いて手前にポジションどり&キメ顔。
まさかの場外からの乱入に笑ってしまうと同時に、ちょっといじらしく感じてしまいました。

時には必死の自己アピール

ガラパゴス諸島の名ダイビングポイントとして知られるゴードン・ロック。
ここではハンマーヘッドシャークやマンタ、マンボウといった大物が見られるのですが、基本的に流れが激しいポイントです。
冗談じゃなく稼働中の洗濯機の中のような日もあり、たまたまそのタイミングに当たってしまったことがありました。

海の中はぐおんぐおん。
前に一気に流されたと思ったら今度は後ろに流される。
目の前で魚たちまでもがぴゅ~~~~と流されていきます。

あまりの激流に、ガイドが「各自岩にしっかりつかまって止まっていて。」と指示を出しました。
というわけで私も岩にがっちり両手で掴まったのですが、ふと前方に目をやると

おや?何かがこちらを見ている…

…ん?

ジャーン!

あの子だ!
この激流の中必死に胸ビレをつっぱって耐えながら私を見ている!
しかも、歯を見せて笑っている!

最初は茫然とその様子を見つめてしまったのですが、
「いや、これ撮ってくれっていう必死のアピールじゃないか…?」
と思い、激流の中なんとか片手でカメラを構えこの写真を撮影するに至りました。

すると撮影後、まるで満足したかのように、この歯を見せた笑顔のまま岩の後ろに流され消えてゆきました。
よかった、この必死のアピールを見逃さず撮影できて本当によかった…と妙に感動してしまいました。

その後の彼の行方は、誰も知りません…。

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ABOUTこの記事をかいた人

ガラパゴスバットフィッシュ愛好家、NPO法人日本ガラパゴスの会スタッフ。たまたま本で見たガラパゴスバットフィッシュに大恋愛し、大学在学中に2度ガラパゴス諸島に渡航、バットフィッシュを観察。 卒業後は、ガラパゴス諸島のチャールズ・ダーウィン研究所のボランティアスタッフとして活動。およそ1年半をガラパゴス諸島及びエクアドル本土で生活した。現在、ガラパゴスバットフィッシュやガラパゴス諸島に関する寄稿、トーク、講演を行っている。