マンボウが「すぐ死ぬ弱いやつ」だなんて、嘘だ。

マンボウが「すぐ死ぬ弱いやつ」だなんて、嘘だ。 アイキャッチ

マンボウ最弱伝説を聞いたことがありますか?

「まっすぐしか泳げないから岩に直撃して死ぬ」
「朝日が強すぎて死ぬ」
「メンタル最弱だから何してもすぐに死ぬ」

…えっ、なんですと?すごすぎませんか?

確かに水族館で見るマンボウはそれはそれは穏やか~に泳いでいるため、この最弱伝説はありうるなとちょっと納得がいきます。

が!!

ガラパゴス諸島で実際に野性の生マンボウの皆様にお会いしてきた感想として率直に申し上げます。
この方たちそんなにヤワじゃない!

ガラパゴス諸島で出会ったマンボウ

ガラパゴス諸島でもマンボウは見られる!

「そもそもガラパゴス諸島にマンボウっているの!?」
と驚かれる方もきっと多いですよね。
マンボウは世界中の暖かい海に生息しているため、ガラパゴス諸島もその対象です。
極端な言い方をすれば、地上でゾウガメやイグアナが歩いているすぐ下でマンボウが泳いでいるわけです。ガラパゴスっておもしろい。

ガラパゴス諸島でマンボウに会いたければ、ゴードンロック(Gordon Rock/Roca Gordon)でダイビングしましょう。
最も遭遇率が高いポイントです。
私もここで何度もお会いしました。

「あのマンボウが…ゴードンロックだと…!?」
と感づいた方、非常に鋭いです。

なぜなら、ゴードンロックはガラパゴスの海で最も流れが強いダイビングポイントのひとつ。
海中では魚たちでさえぴゅ~~~と流されていることもあるポイントです。
ここにマンボウが生きている、という時点で既に彼らはヤワではないのですよ。

ちなみに私の愛するガラパゴスバットフィッシュは、一度もゴードンロックで発見されたことはありません。

「それってどういう意味?」という方、こちらの記事をお読み頂ければ非常に納得がいくと思います…

なぜ、ガラパゴスバットフィッシュがたまらないのか…クセがすごい魅力3選

現地のダイビングガイドはこう語る

「日本ではこんなマンボウ最弱伝説がささやかれているよ」と話すと、常日頃マンボウを見ているガラパゴスのダイビングガイドたちは大爆笑。
そして断言します、そんなの真っ赤なウソだと。

彼らはその根拠として

「ゴードンロックで潜ってもいつでも出会えるわけじゃない。流れが弱い穏やかな日はほとんど現れないから。彼らは強い流れを好む。」

「海流同士がぶつかり合っている場所にあえて入り込み、ドゥルルルと巻き込まれるのをまるで楽しんでいるかのような様子を目撃したことがある。きっと絶叫系が好きなタイプ。」

と語りました。
最後の「絶叫系が好きなタイプ」というコメントが、私は非常に気に入っています。

実録・生マンボウ!

それでは私のマンボウ遭遇記を、映像と共にご紹介致します。

場所はもちろんゴードンロック。
やはり流れが強めの日でございました。
ガイドが「マンボウがいたぞ!」と発見の合図を出したため、私たちダイバー一行はその方向へ泳ぎました。

そのマンボウはちょうど立ち止まってキングエンゼルフィッシュたちによるクリーニングを受けていたところでした。
私たちが距離をとって生マンボウを観察する中、ガイドはなんとマンボウの正面に回り込みました。

マンボウとガイド

しかしマンボウは全く気にせずそのままクリーニングをのんびり受け続けています。
ガイドが存分に写真や動画を撮影したところで、ちょうどいいタイミングを見計らい
「はい、おつかれっしたー」と言うかのごとく去っていきました。
なんて…撮影慣れしたマンボウ…。

この記事の最初に挙げたマンボウ最弱伝説に、
「まっすぐしか泳げないから岩に直撃して死ぬ」
という項目がありましたね。

とんでもございませんよ!
カーブなんてなんのその!という非常に俊敏な泳ぎを披露してゆきましたよ!

お待たせいたしました、こちらがその実録マンボウ映像でございます。

多くの人にとって得体の知れない存在は、様々な誤った情報が飛び交います。
このマンボウ最弱伝説もそのひとつ。

マンボウの研究者である澤井悦郎先生は、マンボウの誤った情報が広まっている現実を憂いて、真実を日々私たちに伝え続けていらっしゃいます。

澤井先生のお名前を挙げたあとに私がのっかるのは非常に図々しいのですが、これすごくすごく共感するんです。
なぜなら、私の愛するガラパゴスバットフィッシュも誤情報が溢れ返っていて、本やネットなどで取り上げられているのを見るたびに
「グゥゥゥゥゥウゥゥゥゥゥ!!!!」
とその記載にもどかしさを覚え、悶えておりますので…。

私もガラパゴスバットフィッシュのこと、もっともっと伝え広めていかなくては…!


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ABOUTこの記事をかいた人

ガラパゴスバットフィッシュ愛好家、NPO法人日本ガラパゴスの会スタッフ。たまたま本で見たガラパゴスバットフィッシュに大恋愛し、大学在学中に2度ガラパゴス諸島に渡航、バットフィッシュを観察。 卒業後は、ガラパゴス諸島のチャールズ・ダーウィン研究所のボランティアスタッフとして活動。およそ1年半をガラパゴス諸島及びエクアドル本土で生活した。現在、ガラパゴスバットフィッシュやガラパゴス諸島に関する寄稿、トーク、講演を行っている。