海底に広大なスパゲッティ畑!?その正体とは

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突然ですが、ガラパゴス(というかエクアドル全域)に来て少し驚いたのは「スパゲッティ+米」という組み合わせが一般的であるということでした。

ガラパゴス諸島(エクアドル)のお昼ごはんの定番の組み合わせ、スパゲッティご飯。

友人ご一家のお宅でご飯をご馳走になった時、登場したのがこちらのメニュー。
ぎょっとしましたが、考えてみれば焼きそばパンやそばめし同様、炭水化物×炭水化物です。
まずいわけがないのです。
「エクアドルではお昼ご飯の定番メニューのひとつだよ。まあ、外国人にとっては少し変わってるのかもね」
と友人は話しました。

まさにその後すぐのことだった

おいしくスパゲッティご飯を頂いた帰り道、歩いていると自転車に乗った顔見知りのダイビングガイドに偶然会いました。

「やぁアキコ、明日のダイビングはフォーク持ってくるといいよ!なんたって海中でスパゲッティ食べ放題だからね!HAHAHA!」

「え!今まさにスパゲッティ食べてきたところ!」
と野暮な返事しようとしていたら、もう彼の後ろ姿は遠くに行ってしまっていました。
返事くらいさせてほしかった。

しかし私はふと思ったのです。

ダイビングにフォーク?
海中でスパゲッティ食べ放題ってどうやるの?

ダイビング当日

寝る前に布団の中で考えましたが、やはりその「海中スパゲッティ食べ放題」の意味がわからないまま朝を迎えてしまいました。
ここはガラパゴスですし、私のような日本人にはわからない未知なる文化なのかもしれません。
あ、この場合のスパゲッティって単品なのかな。
それとも昨日のみたいなお米とセットのやつかな。

そんなくだらないことをぼんやり考えながら、集合場所のダイビングセンターに行きました。
今日のダイビングポイントは初めて潜る場所、モスケーラ島(Mosquera)です。

《ガラパゴス諸島でダイビングしてみたい方はこちらをご参照ください!》

ガラパゴス諸島でダイビングするには?初心者でも安心徹底解説!

昨日私に声をかけてきたガイドが丁度今日のダイビング担当だったので、モスケーラ島まで移動するボートの中で
「今日、スパゲッティ?」
と尋ねたのですが、
お楽しみだよ☆という含みを込めたウインクのみで返答されたので、実態がわからないまま到着してしまい、さっそくダイビングすることになりました。

広大なスパゲッティ畑が広がっていた!

海にエントリーして5分後のことでした。
ガイドがハンドシグナルでスパゲッティを食べる動作をし、向こうを指さしたので見てみると

うわぁ、これが海中のスパゲッティ食べ放題会場!!


広大なニョロニョロ大軍団。
確かにここにフォークを持ってくれば、いっぱいすくって食べられてしまいそうです!

ところでこの魚、ピンときた方も多いですよね。

ガラパゴスガーデンイール

「水族館で見たことある!チンアナゴ!」
と答えた方、おしい!

こちらはチンアナゴの近縁種のガラパゴスガーデンイール(galapagos garden eel)で、ガラパゴス諸島の固有種です。

モスケーラ島のみでなく、ガラパゴスのセントラルエリアの様々なダイビングポイントの一角でスパゲッティ畑のように群生しています。
ガラパゴスの海は4つの海流がぶつかる栄養豊富な海ですから、彼らの食物のプランクトンがそれはもうたっぷり流れてきます。
彼らにとって、この海はまさに食べ放題会場ということですね。

ダイビング後、
「ね?フォークあればスパゲッティ食べ放題だったでしょ?俺のジョーク最高だよね~!」
とガイドは笑いながら言ったので、
「本当!センスあるわ~!」
とこちらも笑いながらスパゲッティを食べる動作をしておどけました。

実は本当にフォークを持ってきてしまったことがばれないように、バッグをさっと隠したのは内緒です。

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ABOUTこの記事をかいた人

ガラパゴスバットフィッシュ愛好家、NPO法人日本ガラパゴスの会スタッフ。著書『バットフィッシュ 世界一のなぞカワくん― ガラパゴスの秘魚』(さくら舎) 。 たまたま本で見たガラパゴスバットフィッシュに大恋愛し、大学在学中に2度ガラパゴス諸島に渡航、バットフィッシュを観察。 卒業後は、ガラパゴス諸島のチャールズ・ダーウィン研究所のボランティアスタッフとして活動。およそ1年半をガラパゴス諸島及びエクアドル本土で生活した。現在、ガラパゴスバットフィッシュやガラパゴス諸島に関する寄稿、トーク、講演、メディア出演等を行っている。