ガラパゴス諸島でライブに行ってみた

ガラパゴス諸島でライブに行ってみた アイキャッチ

ガラパゴス諸島は野生生物たちだけのサンクチュアリ…そうイメージされる方も多いですよね。

もちろん野生生物や自然の豊かさで有名なガラパゴス諸島ですが、人が定住している島が4島あり、意外と沢山人が住んでいます。
例えば、私が暮らしていたサンタ・クルス島という最も人口の多い島には15,000人以上が生活しています。

人が暮らしているところには、当然娯楽があるものでございます。

以前はガラパゴスのカラオケの記事を載せました↓

ガラパゴス諸島でカラオケに行ってみた

カラオケ、クラブだけではありません。
ガラパゴスではコンサートライブだって開催されるんですよ!

突然ライブに誘ってもらった

それは私の2回目のガラパゴス渡航の時です。
現地でできた友人から、「明日の夜ライブがあるんだけど一緒に行かない?」と誘われました。

ガラパゴスでライブ?
と私はまず驚きました。
近辺に大きなコンサート会場があるのは見たことがなかったからです。
一体どこで?と尋ねてみると
「このあたりじゃなくて、ここからタクシーで20分くらいのサンタ・ロサっていう村で開催されるの。絶対楽しいから行こう!」
と彼女は言いました。

サンタ・ロサはここサンタ・クルス島の中心地ではなく、農場などが並ぶ集落で観光客が立ち寄ることはほとんどありません(私もその当時サンタ・ロサという村があることさえ知りませんでした)。
行ったことのない未知の場所ですが、その夜は予定も入っていませんでしたし、行ってみることにしました。

ちなみに、肝心の歌手のことは全く存じ上げませんでした。

ライブ当日、待ち合わせの夜

22時に友人と落ち合うと、いつの間にか彼女の友人や彼女の義理のお母さんまで合流してきました。
お?そんなの聞いてないぞ?でもとにかく初めまして。

「○ちゃんと会う約束をしたから、その日は○ちゃんと遊ぶ」という日本人的予測は異国では通用しませんね。
「○ちゃんと会う約束をしたら、その日は○ちゃんと、○ちゃんのお友達と、さらにそのお友達、あとよくわからない人(帰ってからも結局あの人は誰だったんだろう、となる)とも遊ぶことになる」
くらいの認識でいるのが正解です。

というか、彼女の友人や義理のお母さんも突然謎の外国人が登場したのによくフレンドリーに迎え入れてくださいますよね!優しい!

ということで皆でタクシーに乗り、サンタ・ロサへ。
ここだよ、と案内されたのは大きな体育館のような場所でした。
ライブはチケット事前予約制でなく、当日入場時に入場料を払うシステムでした。
今回のライブは1人10ドルでした。

会場に入ってみると…

わぁ、広い!

ライブ会場

今日はエクアドルでとても有名な歌手のコンサートだそう!
ここなら確かに沢山人が入れそうです。
まだライブが始まらないので、皆さん脇に座って待っていますね。
待っている間もノリノリなBGMが流れているのはいいですよね~

…ん?BGM?

ライブ前座

これ、BGMじゃない。前座!生歌!

ここでもう一度会場の様子を見てみましょう。


ライブ会場

この、誰ひとり前に来て歌を聞いてくれない中の前座、めちゃくちゃつらくないですか?

プライバシー保護で客席の皆様の顔にぼかしを入れていますが、前座ステージに顔を向けている人はほとんどいません。
この前座の人の立場だったら、私なら完全に心が折れます…。

シビアな世界です…。

しかしここはガラパゴスです。
もしかしたら、ガラパゴスでのライブ鑑賞スタイルはこういうものなのかもしれません。
ステージの前にはいかず、端で座ってリラックスしながら鑑賞…それもアリかな?と考えているとついに今日の主役がステージに上がってきました。

歌手のステージ開始!すると…

本日のライブ、エクアドル人歌手リラ・フローレスさんがついにステージに登場!
その瞬間、キャアァァーーーー!!!という大歓声が上がり、まるでディズニーランドが開場した瞬間かのように、一斉に場内の全員が立ち上がりステージ前に猛ダッシュしてきました。

やっぱりこれがライブ鑑賞スタイルなのか!
尚更前座の人がかわいそうになってくる!

リラ・フローレス

「いくぞー!ガラパゴス!サンタ・クルス!」
とリラさんが叫ぶと会場のボルテージはMAXに。
リズミカルなサルサを歌いながら踊るリラ・フローレスさんはとても素敵!

私はこのリラさんのことを当時存じ上げませんでしたが、翌年ガラパゴスに暮らすようになるとびっくり。
よくテレビに映っている方で「私、この人のライブに行ったのか!」とあとからそのすごさを認識しました(ミーハー)。

そしてこのライブ会場で驚いたのが…

踊りだす人々

皆様めっちゃ踊る!

日本のライブでもジャンプしたり、ヘドバンしたりする光景はありますが、オーディエンスの大半が音楽に合わせて踊りだす光景はまず見られませんよね。

こうして特大ダンスフロアのような熱気ムンムンのライブは朝まで続いたそうです。
ノリが悪い日本人の私は、翌朝にダイビングを控えていたので途中で帰りました…。
そもそもライブの開始が0時近くですよ。すごいですよね。


電車が無くて「終電で帰る」という概念のないガラパゴスでは、朝までのイベントは大して珍しくないようでした。異文化~!

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ABOUTこの記事をかいた人

ガラパゴスバットフィッシュ愛好家、NPO法人日本ガラパゴスの会スタッフ。著書『バットフィッシュ 世界一のなぞカワくん― ガラパゴスの秘魚』(さくら舎) 。 たまたま本で見たガラパゴスバットフィッシュに大恋愛し、大学在学中に2度ガラパゴス諸島に渡航、バットフィッシュを観察。 卒業後は、ガラパゴス諸島のチャールズ・ダーウィン研究所のボランティアスタッフとして活動。およそ1年半をガラパゴス諸島及びエクアドル本土で生活した。現在、ガラパゴスバットフィッシュやガラパゴス諸島に関する寄稿、トーク、講演、メディア出演等を行っている。